第2回定例会報告書
日本酒提供
小檜山酒造店は明治32年で4番目の創業でした。その後、酒造会社を合併吸収して高砂酒造と名を改め、新たな歩みを始めました。時代の嗜好にあった酒造りを、と昭和50年に「国士無双」を発売。全国的なヒットにより広く名を知られるようになりました。
会社名 |
高砂酒造株式会社 |
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住所 | 北海道旭川市宮下通り17丁目 |
TEL | 0166-23-2251 |
FAX | 0166-22-0973 |
URL | http://www.takasagoshuzo.com/ |
社長 | 白髪 良一 |
杜氏 | 西 和夫 |
創業 | 明治32年 小檜山酒造場として創業 |
開催概要
日時 | 平成22年10月22日(金)19:30~21:30 |
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場所 | 手打ちそば・小料理「和蕎楽(わそら)」 |
参加者数 | 20名(男性9名、女性11名) |
提供していただいた日本酒
大吟醸酒 国士無双(木) |
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感 想 | |
・さすが、旨味も香りもいちばん!(女性の感想) | |
・スルッと飲める、素直においしいと思う(男性の感想) | |
・格別の味、しかし、少し味わうだけでいい(男性の感想) | |
・抜群のバランス、高いのもうなずける(男女ともに多い) | |
・特別なときに飲みたい、毎日は贅沢(男女ともに多い) |
純米大吟醸酒 国士無双 北海道限定 |
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感 想 | |
・あまみがちょうどよくおいしい(男性の感想) | |
・爽やかで飲みやすい(男女ともに多い) | |
・風格のある上等な味わい(女性の感想) | |
・純米と吟醸が上手くマリアージュしておいしい(女性の感想) | |
・若いお米というイメージが湧いた(女性の感想)) |
吟醸原酒 国士無双 生酒の中の本当の生酒 |
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感 想 | |
・夏の爽やかさを感じた(女性の感想) | |
・とてもフルーティでおいしい(男女ともに多い) | |
・華やぎ、ふくよかさ、豊かなバランスを感じた(女性の感想) | |
・香りが高く、まろやか(女性の感想) | |
・刺身など魚によく合うと思う(男性の感想) |
純米酒 国士無双 |
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感 想 | |
・飽きない。普段飲むならこのお酒がいい(男女ともに多い) |
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・ほどよい酸味と辛味を感じた(女性の感想) | |
・熱燗もイケルと思う(男女ともに多い) | |
・甘さを感じた、私にはあっている(女性の感想) | |
・強い印象はないが、いちばん好き(女性の感想) |
特別本醸造酒 国士無双 |
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感 想 | |
・香りが良く飲みやすい(男女ともに多い) |
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・なじみがいい(男性の感想) | |
・アルコールの香りが強い(女性の感想) | |
・やわらかさとあとキリリ(男性の感想) | |
・口当たりが軽い印象(男女ともに多い) |
特別純米酒 えぞ乃熊 |
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感 想 | |
・日本酒のイメージが変わった(男女ともに多い) |
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・味が濃くておいしい(女性に多い) | |
・うまみがあり、味わいがしっかりしている(女性の感想) | |
・フレッシュ!(男女ともに多い) | |
・おいしい、味が濃い(女性に多い) |
人気投票
今回の人気ベスト3は下記のとおり
- 大吟醸清酒 『国士無双』
- 特別純米酒 『えぞ乃熊』
- 吟醸酒 『生酒の中の本当の生酒』
男性に限るが、特別本醸造『国士無双』の票の健闘が目立った。
ラベルの印象
- 『生酒の中の本当の生酒』のラベルが個性的。
- 全体的に地味な印象、若者にウケるような考慮も必要では。
- 文字のフォントがおしゃれだと感じた。
- 「国士無双」ブランドのラベルが似すぎのような気がする。
- 中身のお酒のイメージと合わないものがある。
- 「国士無双」の商品名は由来を聞いて納得。響きもいい。
蔵元の印象
- お酒は知っていても蔵元は知りませんでした。
- すごく真面目な蔵元という印象を持った。
- 女性を意識したアピールをもっとされた方がいい。
- ホームページの内容が充実していて信頼を覚えた。
- お酒がおいしいので、もっと中部エリアでも宣伝すべき。
生産地について
- 北海道のお酒に生まれて初めて関心を持つことができた。
- 北海道の好適米「彗星」を知り、勉強になった。
- 失礼ながら、北海道の日本酒を見直した。
- 北の大地を感じさせる日本酒の味わいに感激した。
- 蔵元のある旭川に興味が湧いたし、いつか旭川の自然の中で賞味したい。
その他の感想
- お酒のネーミングはよいが、デザインがいまひとつ。
- 営業の廣野さんのお人柄がよく、なごめた。
- 辛口に拘っている印象を受けた。
- 北の国のお酒であることをもっとPRした方がいい。
(例:北の雄大な自然、北の国の人情の温かさ等)
第2回定例会「高砂酒造株式会社」総評
今回の定例会にあたり、なかなか興味深い現象があった。
「国士無双」のブランド名は知っていても、高砂酒造の名前を知っている人はほとんどいなかったこと。
要するに、「国士無双」がどこで醸されているかを知らずに見たり聞いたり、飲んでいたことになる。製造メーカーは無名でも商品名は有名という商品は他の業界にもたくさんある。それはそれで1つのマーケティング戦略だとは思うが、日本酒の場合はどういった風土で、どのような歴史のもとに造られているかを知った上で飲んだ方が、楽しみに幅が広がると思う。
実際、北海道の日本酒ということで興味を持ったり、あとでホームページで調べてみたくなったという声が上がった。「国士無双」は、もっと北海道や北の大地といったイメージと関連づけてアピールした方が、さらに多くのファンを獲得できるように感じた。
さらに今回顕著だったのは、評価が二分されるような銘柄がなかったこと。よくいえば平均点が高いが、悪く言えば個性がない。セレクトされた銘柄にもよるが、高砂酒造は、酒造りに関しては保守的なのかもしれない。
北海道旭川とは風土も味覚も異なる土地での定例会であったが、参加者の評価は一様に高く、さっそく注文したいという人もいた。「日本酒を初めておいしいと感じた」とか「これからは日本酒も楽しみたい」というコメントがあったのは、会を主催する人間としても嬉しかった。この会は、利き酒ではなく、今まで日本酒になじみのなかった人をファンにすることにあるので、こうした感想には大いに勇気づけられる。
日本酒愛好家(消費者)を奪い合っていても、日本酒製造メーカーに未来はないと思う。これからも会を通じて、新しいファンをたくさん増やしていきたい。